春日部セントノア病院

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2014年12月

『ある企業人の話より』

 

『企業にとって人は財産です。経営者が最も悩むのは「能力か人間性か」という問題です。私は「能力か人間性か」と問われれば迷わず「人間性が重要だ」と答えます。例えば、会計学をよく勉強した能力のある人が、人間的に邪(よこしま)な、利己的で欲にさとい人だとすると、優秀であるがゆえにふとしたはずみで巧妙に経理操作して不正を働くことは、おおいにあり得ます。能力はそれを動かす人間性によって、いい方向へも悪い方向へも発揮されてしまうもの。だからこそ、能力よりも人間性の方が大切なのです。かくいう私も京セラがまだ中小企業の頃は、優秀な人材がたくさん集まる企業を見てはため息をついていました。「あの会社に比べるとウチは鈍い人ばかり。これでは会社が大きくなるはずがない」と嘆きすらしました。そして、才気煥発で能力のある人が入ると過大な期待をして、どんどん仕事をさせました。その間、ちょっと鈍な人は多少ないがしろにした覚えもあります。しかし、その期待が何度裏切られたことか。人間性に問題があったからなのでしょうが、能力のある人は優秀さを鼻にかけてテングになり、他人を見下すような態度が目立ち、会社の雰囲気を悪化させました。また、同業他社から少し高い給料で誘われると簡単に乗ってしまう、なんてこともありました。その点、ちょっと鈍でも人間性がいい人は、鈍ゆえに下積みの仕事でも黙々と懸命に取り組んでくれました。そして、ある程度の年数が経つと、そのような人がいつの間にか能力を伸ばし、仕事ができる素晴らしい人材に成長していることが多い。「努力に勝る天才なし」といわれるように、能力は努力すれば向上していくものだと、再認識させられました。そんな経験から私は「長い目で見れば、なまじ優秀な人よりも、少しくらい鈍でも努力する人の方がはるかに偉大な仕事をする」ということを実感し、確信しています。』

これは、『京セラ=京都セラミック』を大手企業に育て上げ、KDDI(旧第二電電)を設立し、先端技術、基礎科学、思想・芸術の三部門を対象とした日本版ノーベル賞とも言うべき京都賞まで創設し、先頃は日本航空を再建した、稲盛和夫氏の言葉です。

ところで、人間の能力とは何でしょうか。世の中には様々な仕事があります。物理や化学等の科学の最先端研究のような高度な仕事や企業等を創業し経営する等の特殊な才能を要する仕事を除き、一般の仕事における能力とは普通の仕事をこなす力と言えるでしょう。会社なら営業、技術、経理、人事、総務等の分野があり、そこで求められるのは平均的な各職種の能力です。経験を積めば積むほどその仕事をこなす力はついてきます。つまり、能力は経験によって相当積み重ねられる。一定の水準まで到達するにも早い人、遅い人いろいろですが、ある程度のレベルまでは努力と工夫で到達できるのではないでしょうか。

さて冒頭の言葉をどう捉えるべきか。僕はこう考えます。平凡でも努力する人間性がいい人は、善悪の判断ができない優秀な人よりはるかにましです。いかに優秀な能力があっても正の方向に働かなければ意味がない。負の方向に働けば被害を大きくするだけです。政治家や官僚、特に官僚には、省益を優先し国民の利益を無視する人はいくら優秀でも役立たず逆に大きな害悪をもたらすので、優秀な人よりも、平均的な頭脳でも人間性がよく、努力する人を集めた方がいいのではないかと。トップにはその中で指導力に優れ判断力・決断力・責任感のある人を選べばよい。国民の為に働く事が政治家や官僚の仕事ですから。

そうすれば消費税増税は不要になり、米軍駐留経費負担(思いやり予算)や政党助成金は廃止、国会・地方議員定数及び給与は半減、公務員給与は民間並に下げその分人員増加、電力の地域独占は廃止、送電線の使用自由化、国の借金一千兆円超は資産を処分してまず七百兆円まで減額、中・韓・ロシアとの関係を改善して沖縄の米軍基地返還を実現し、医療・福祉制度は根本的に改革する、など本質的な問題を解決する道が開けるでしょう。

 

医師 沢田 實