春日部セントノア病院

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2015年1月

『年頭の挨拶』

 

新年明けましておめでとうございます。年の初めに当たり、病院の生い立ちを思い起こし、当院の特徴などについても改めてご紹介致したいと思います。

川越セントノア病院は開院から今年で13年目、春日部セントノア病院は10年目を迎えました。病院の開設は今から14〜5年前、心臓外科医であった私の兄である初代理事長の赤坂と、それ迄数多くの病院の経営や再建などを手がけてきた瓦井事務局長が日夜奔走して、ようやく現在の川越のアメリカンフットボールの練習場跡地に病院を立ち上げるに至ったのであります。二人にとっても集大成ともいうべき事業だったのでしょう。私は所沢の大学病院に外科医として勤務していましたが、定年前の50代後半に外科医と川越セントノア病院を二年間兼任した後に、川越から3年後に立ち上げた春日部セントノア病院の院長を務めて10年目を迎えました。

星霜移り時はめぐりました。個人的には最も身近な身内(妻と兄の)二人がこの世を去り、腹を割って話す相談相手がいなくなって無情(無常)を感じざるを得ませんが、それでも古希を過ぎて尚現場に立てることに感慨を覚え、感謝もしております。

さて、当院の特徴として「医療と福祉を両立すること」を謳っております。これは、一般の病院に多くの福祉を求めることはできないし、施設では病気の治療はできません。この二つを実践している病院は他には見かけないと思います。更に当院では家族の希望があれば入院期間に制限はありません。入院平均年数は3〜4年になるとの事です。そして患者さんの多くは入院前より身体の健康を取り戻し、心も平穏となり表情も穏やかになります。精神科の病院であっても決して拘束しない事も心身にとって良い事なのでしょう。開院時に入院されて10年目、100歳を超えて尚健在で食欲旺盛なおばあちゃんもいます。入院後内科的治療をしたことは殆んどありません。

医療の内容については迷うことも多々あります。どこまでが治療でどこからが延命なのか、家族の方の希望が第一ですが、それでも決められない時は、私はスタッフの意見を取り入れます。スタッフにとっては患者さんではありますが、24時間交代で接していますから、自分の家族のように思っているからです。治療も大切ですが、それ以上にケアのやり方や質の方がはるかに大きい比重を占めると思います。1日3回の食事とその見守り、介助、オムツ交換、2回のおやつに音楽療法などの行事、レクリエーション…。入浴日などにお見舞いに来院される家族の方は、看護師も介護士も区別なくトレーナーのすそをまくり上げ、汗して入浴介助をしているスタッフを見かけるでしょう。働く人間の姿の本当の美しさに私も頭が下がります。

入院している97歳のおばあちゃんが、お見舞いに来た63歳の娘さんに「ここはいい所だよ」と言っているのを聞きました。病院というより生活の場だと感じているのでしょう。

厚生労働省の発表では、認知症の患者について数年前は300万人、そして500万人、最近は800万人と増えています。自宅で介護に苦慮している人を掘り起こした結果なのでしょう。

入院患者さんの多くは現役の頃に素晴らしい活躍をされ、家族の方にとっても自慢の方ばかりです。計らずも人生の晩年、物忘れなどの認知症があったにしても、この時期こそ温かいケアが大切なのは言うまでもありません。当院のような病院の役割はこれまで以上に大きくなると考えております。

日本は資源に乏しい国ですが、勤勉さや工夫・忍耐力などについては世界に誇れる能力があると信じています。一人一人が今日より明日へほんの少しでも進歩できるように努力するしか、日本が世界にその存在感を示す方法はないと信じています。そして医療従事者に欠かせないのは優しさを中心とする豊かな人間性ですね。

今年の干支は未(ひつじ)です。逆境に負けずに内部を充実させると良い年になるとの事です。当院のモットーである明るさと元気・チームワークを生かし、今後とも皆様に喜んでいただける病院の充実に努力・精進したいと思っております。

皆様にとっても健康で充実した良い一年になるように祈願して年頭の挨拶と致します。

 

医療法人忠洋会 理事長 田巻 國義