春日部セントノア病院

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2015年5月

『十年目への思い』

 

今年の冬は大雪、春は雨・風そして低温と天候不順が続きました。桜の花もいつ咲くか、随分迷ったと思います。当院恒例の前庭での花見は天気予報や空との睨めっこ、晴れの日を見つけ全病棟合同で行いました。澄んだ青空と桜の花の下でおやつを食べ、歌を歌い、桜の花に負けない患者さんの素敵な笑顔を見る事ができました。

春日部セントノア病院も開院十年目に入り、節目の年度となりました。今年は今までの九年間を振り返り、そして十一年目以降に繋げる事のできる年度としたい、その為には看護部として何をすべきかを考えながらの目標設定が必要になります。私も経験のない認知症の看護・介護に携わって十年目になりました。自身の九年間を振り返り「認知症患者さんへの思いとは」を少し考えてみました。

看護部長という立場上、開院して間もない頃は看護部の基礎作りや職員の教育に追われて、正直患者さんへ目を向ける余裕は有りませんでした。しかし、いつも考えていたのは当院の開設当時からの経営理念、それに付随する身体拘束はしない等の約束事でした。一年また一年と過ぎるうちに、患者さんの為に役立つ看護・介護体制作りを加速しなければと考える様になりました。

ある時、認知症関連の雑誌の中に出ていた心に響く文章(言葉)を見つけました。

「認知症患者の看護・介護がどんなに大変でも、その人の最終章が来るまで、自由に穏やかに過ごさせてあげたい。その為の医療・看護・介護でなければいけない。決して押しつけや自己満足の医療・看護・介護であってはいけない。来る者には安らぎを、去る者には幸せを」という一文でした。まさしく認知症看護・介護の理想の姿、そして私の九年間で到達した心境、思いを表現した言葉でした。この文章(言葉)を大切に、看護部長として患者さん・職員の縁の下の力になる、日々努力をしなければと決意を新たにしました。

平成二十七年度の看護部目標は、「認知症患者さんの人間としての尊厳を守り、思いやりのある看護・介護を実践することが出来る」です。これに沿って各病棟の目標を設定、やさしくて、思いやりがあり、人間を尊重した看護・介護にどこまで迫れるか。患者さんの笑顔や職員の笑顔、そして安定した職場…、看護部長としての責任と期待は高まります。

最後に、厚生労働省は従来「終末期医療」と表記していたものについて「人生の最終段階における医療」に変更しました。これは最期まで尊厳を尊重した人間の生き方に着目した医療を目指すことが重要であるとの考え方によるものです。

 

看護部長 住安 秀子