春日部セントノア病院

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2008年2月

2006年2月にオープンした当院は、今年で3年目に入ります。

3という数は、「石の上にも3年」「3度目の正直」ということわざがありますように、物事の仕上げ・締めくくりを意味していると私は思います。
数には、それぞれ意味があります。1年目は、先駆者として新しいものを作り出す時。2年目は、継続は力なりといわれるように、それを継続します。この時、ともするとマンネリ化します。
3年目は、それを仕上げる年なのです。これを何度も反復しながら、物事は前進していきます。
この正月に読んだ本の中に、アメリカのホスピスについて書かれていました。アメリカには、現在4100ヵ所のホスピスがありますが、その入院対象は日本のようにガンだけではなく、認知症も対象になっているのです。日頃から認知症のホスピスを主唱する私にとっては、わが意を得たりという思いでした。
そこで、認知症のホスピスケアという観点から私見を述べてみます。

 

ホスピスケアの原則には、次の3つがあります。
◆尊厳を守る
◆症状コントロール
◆QOLの重視

 

@尊厳を守る
ホスピスの先駆者山崎医師も、患者の自立を支え、尊厳を守る事が、ホスピスケアの基本であると述べています。
人間には、いかなる状態にあっても、人間であるという尊厳があります。それを守ることは、医療者の第一の努めです。

 

A症状コントロール
症状コントロールは、周辺症状といわれる徘徊や不穏、うつなどの症状を、向精神薬でコントロールします。さらに、転倒して骨折したり、食事を誤嚥して肺炎になったりすれば、それらも治療します。

 

BQOLの重視
QOLは、クウォリティ・オブ・ライフの略で、生活の質をいいます。QOLの重視とは、延命という量的なものより、生活の質的な面を大切にしようとするものです。
認知症の患者さんのQOLが何かは、大変難しい問題です。例えば、帰宅願望の強い人に、おいそれと帰宅を許可するわけにはいきません。 リハビリ室やデイルームでは、ちぎり絵、習字などの作業療法や、風船バレーボール、ペットボトルボーリング、お手玉ホッケーなどなど、スタッフが考案したいろいろなゲームを、みんなでやっています。 また、誕生会や月例の催し物には、ボランティアの方々が、楽器の演奏や日本舞踊などを披露してくださっています。いろいろな工夫を凝らして、楽しい生活の場となるように、努力しています。
QOLの重視は、3年目の最も重要なテーマとなるでしょう。

 

ホスピスケアを実践するには、キュア(治療)とケア(看護・介護)が、並列でなければなりません。
治療病棟はピラミッド型です。トップにいる医師の指示のもとに看護師・介護士が動きます。ところがホスピスは、ケアが中心ですから、キュアとケアを並列とし、両者の合意で行うことが大切だと私は考えています。

 

3年目の今年、くれぐれも「三日坊主」にならないように、努力したいと思っています。

 

副院長 高野 正孝