春日部セントノア病院

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2008年9月

 8月は北京オリンピックがあり、選手たちの活躍にテレビに釘付けの毎日でした。メダルを獲得した選手、とどかなかった選手、それぞれの努力に感動させられました。しかし患者さんたちはオリンピックより高校野球の方が興味深かったようですが…。
 半年遅れて開設された3病棟も2年数ヶ月を経て、すっかり患者さんたちも落ち着き、穏やかに過ごして頂けるようになりました。振り返ると、これまで多くの患者さんとの出会いがあり、たくさんの思い出深い場面がありました。
 肺癌末期の患者さんが入院されました。もちろん認知症の方で、ご自分の病気も分からなく、とても明るく優しい方でした。いつも楽しそうに他の患者さんや職員と話をしたり、食事を楽しみにし、元気に過ごされていましたが、ある頃から喀血されるようになり、呼吸もやや困難になってきました。病院ですから酸素療法を行うところですが、その方は酸素マスク等を嫌がり、安静に寝ていることを拒否されました。一般病院でしたら安静と投薬、場合によっては抑制などを行い治療を優先するところです。その事をご家族に相談したところ「父の思う通りにして下さい。一日一日を父らしく楽しく過ごしてもらいたい。」と希望され、ご希望に添えるように看護・介護していくことになりました。体調の良い日は元気に歩いたり、皆さんと話をしたりして過ごされていましたが、苦しい時はさすがに酸素吸入や点滴を静かに受けていました。その方は、愛する娘さんもわからないほど認知症が進んでいましたが、お孫さんがお見舞いに来られた時はとても喜び「お母さんの言うことを良く聞き、良い大人になるんだよ」と、はっきりとお孫さんに言い聞かせたそうです。その2日後、娘さんたちに見守られ、とても安らかに永眠されました。
 私にとって忘れられないご家族、そして忘れられない患者さんです。

 

3病棟師長 本多 敬子