春日部セントノア病院

川越セントノア病院 総合
トップ
取り組み
施設案内
スタッフ紹介
イベント紹介
入院案内
職員募集
病院新聞
病院の沿革

病院短信

2008年11月

 75歳を境に老人を別枠にする後期高齢者医療制度に対し老人が猛反対しています。かつての老人医療費無料化の時代を経て徐々に負担割合が増え、現在70歳以上の老人の自己負担は1〜3割になり、一般成人・家族も1割負担から漸増し3割になっています。老人の新制度は旧制度より複雑で自己負担は実質的には1割前後になります。
 なぜ75歳以上を別扱いするのか。政府は国民健康保険制度が破綻すると主張しますが、分けても破綻します。医療保険は相互扶助が原則です。健康保険(健保)・政府管掌健康保険(政管健保)等では若い頃から労働者は全員加入し、退職するまで30〜40余年間保険料を払い続けます。その間ほとんどの人は医者にかかる機会は少なく不運にも病気や事故に遭われた方が受診し、多くの健康な人がその方々の医療費を支えます。定年を迎えると退職し健保や政管健保から脱退しほとんどが国民健康保険(国保)に入ります。国保では若い人が少なく老人の割合が高いため病気になる率は高く医療費が増えます。年をとれば当然病気に罹り易くなります。万一の場合や年老いてこそ医者にかかれる制度でなければ若い頃から保険料を払い続ける意味がありません。年齢で分けるような医療保険制度に存在意義はなく、どの年齢でも負担をさほど気にせずかかれるからこそ価値があり安心できるのです。
 例えばアメリカの医療技術は世界一ですが庶民は医者にかかれず医療費は日本の倍以上。自由に受診できるのは一部の金持のみで、中流階級でもかかれるのは加入する医療保険の少数の契約病院だけ。低所得者向けのメディケイドと高齢者向けのメディケアという公的保険制度では受診できる病院は限られ、医師や病院が患者を受け入れない傾向にあります。日本の現行医療制度には多少問題がありますが世界に誇れるものです。後期高齢者医療制度は廃止し、全国民共通で将来にも使える簡明な医療保険制度を作ってほしいものです。

 

医師 沢田 實