春日部セントノア病院

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2009年11月

 H12年の介護保険導入後、未だに施設も人員も足りず介護に関わる悲惨な事件は起きています。介護の需要が高まる中で認知症の老人の数も増えています。認知症だけでも厳しい上に、老人は病気や怪我等を起こしやすく基礎疾患を持つ方も多いので余計大変です。
 認知症では病気になっても一般病院への入院は困難です。点滴等の治療を受けることも難しい。自己抜去したり暴れたり勝手に動いたりすることが多いからです。抑制するにしても、それでも動く。すると他の患者の看護・治療をする余裕がなくなってしまいます。
療養型病院等に入っても介護に抵抗し暴力をふるうことがあります。帰宅願望が強くエレベーターの前に立ち続けるとか、他の患者を亡くなった妻と思い込み車椅子のまま連れ帰ろうとして職員が困惑する。急に怖い表情になり職員に暴力を振るおうとすることもある。
 本人はなぜ治療が必要なのかわかりません。頑張ろうという意欲はなくリハビリはまず無効です。時には入浴にさえ過剰な抵抗を示し少数の職員にあざができる。身体をきれいにしてあげたいのですが、その気持ちがわからない。わからなくなるのが認知症なのです。
ではどうすればいいのでしょうか。いくら熱心な家族でも体力や経済力に加え複数の支援者の援助なしに認知症の方の在宅介護は難しい。生活の基本は食事、排泄、入浴です。認知症の方にはこれができません。家庭ではこの基本の介助さえ至難の業です。それ以上のケアを望むなら最低限この基本はこなす必要がある。ですから、無理はせずに施設介護に委ねるのが賢明です。今後も老人は増え続け介護の人手は不足します。さらに、医師も看護師も足りない現状では、在宅介護より、医療と介護を備えた認知症専門の療養型病院等での施設介護の方が効率的でやさしく穏やかな良質のケアが期待できるでしょう。

 

医師 沢田 實