春日部セントノア病院

川越セントノア病院 総合
トップ
取り組み
施設案内
スタッフ紹介
イベント紹介
入院案内
職員募集
病院新聞
病院の沿革

病院短信

2010年9月

「認知症ケアはこれからの社会課題」
 アニマート7月号の医学トピックス欄に、「今年3月に開催された第8回英国緩和ケア学会で、高齢化する成熟社会の課題を『認知症』とし、今後の主な研究対象を『認知症の緩和ケア』とする」とありました。これまでのがんを対象とする緩和ケア方法はほぼ確立したと見られ、これからは認知症の緩和ケアを主な研究対象にするというものです。これを見ましても、認知症ケアの社会的ニーズがますます高まっていることがうかがえ、当院の社会的役割もさらに大きくなるものと考えられます。
 オープンして4年8カ月が経ち、当院はかなり優れたケアを提供できるまでになったと自負していますが、さらなる向上のために私は次のような課題を思いつきます。
@患者さんの尊厳を大切にする
 これは私たちの基本的な心構えです。患者さんは認知症を患う「人」であることを、再認識したいと思います。
 ある患者さんが亡くなりました。2人のナースが死後の処置を終えてステーションに戻ってきました。目には涙をいっぱい浮かべていました。患者さんへの2人の愛情に私は胸が熱くなりました。
A話し方、接し方のさらなる向上
 パーソンセンタードケアでは、患者さんへの話し方として、否定語・命令語は使わないとしています。「立ってはいけません」ではなく、「座ってていいですよ」というのです。ちょっとした気遣いが、患者さんの気持ちやその場の雰囲気を大きく変えてくれます。
 昨年暮れに私の義母が、インフルエンザの予防接種に当院を初めて訪れました。建物の広さと美しさに驚いていましたが、それにも増して、職員みんなの笑顔がすごく印象的だといっていました。また介護施設のテレビ番組で、建物以上に職員の人柄が入所を決める際の大切なポイントだと指摘していました。
 これらは、私たち一人ひとりの心構えで実行できることだと思います。
BQOLの工夫
 QOLとは生活の質をいいますが、認知症の場合、病気の程度によりQOLが全く異なります。私たちが患者さんをよく観察する必要があります。リハビリ室やデイルームでは、色々な作業療法やスタッフ考案のゲームをやっています。ボランティアの方々が楽器の演奏などを披露してくださっています。出つくした感はありますが、認知障害が軽い人のための工夫がまだ残っているように思います。患者さんみんながテーブルで作業しているときの、あの生き生きとした表情には驚きます。

 

副院長 野 正孝