春日部セントノア病院

川越セントノア病院 総合
トップ
取り組み
施設案内
スタッフ紹介
イベント紹介
入院案内
職員募集
病院新聞
病院の沿革

病院短信

2011年12月

『個別性のある対応を目指して』
 当院では、認知症ケアの知識と技術の向上を目的とし、平成22年4月認知症ケア専門士会を設立しました。認知症ケア専門士とは『日本認知症ケア学会の認定(試験)による認知症ケアに関する一定の知識を有する専門技術士』です。専門士は現在10名、私も委員の一人です。
 主な活動内容として、23年度は認知症の症状をテーマとし、各病棟の事例検討会を実施。23年度は四大疾患(血管性認知症、アルツハイマー型認知症、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症)の特徴と主な症状についてロールプレイングを指名制で実演し対応方法を学ぶ、などを教育委員会と連携し伝達講習会を実施してきました。資料はマニュアルとして各病棟に配布され日々のカンファレンス、看護・介護計画の立案時、患者さんの対応時などに活用されています。専門士は各病棟に配属されているのでアドバイスをする場面もみられますが、なかなか現場で活かすことは難しいようです。お手本となってほしいのですが…。
 疾患はある程度資料で学ぶことができますが、対応はマニュアル通りにはいきません。認知症の患者さんはその日その時によって症状が違い、同じ症状でも疾患により対応方法は同じではないからです。だからこそ患者さん一人ひとりの疾患を理解し個別性のある対応が必要となります。
 また、よくみられる徘徊において、ある患者さんが『仕事から帰ってくるご主人を毎日駅まで迎えに行っていた』とすれば、その行動を制限することは患者さんにとっては非常に苦痛な行為となります。患者さんと一緒に歩いたり寄り添ったりというケアの技術的な方法で解決できる可能性もありますが、時間に追われている日常ケアの現場においては業務が優先されてしまうこともあります。この理想と現実にジレンマを感じています。
 私たちは「大切な人が、どうしてこうなってしまったのか」と苦しんでいる方々がいる事を忘れてはなりません。ご家族にとっての『大切な人』が少しでも心穏やかに日々を過ごして頂けるように教育担当師長として、認知症ケア専門士として、より一層の看護・介護職員の専門性と質の向上、患者さんを尊重した接遇を目指し、当院の目標である『画一的ではなく、認知症患者個々の症状に合わせた接し方』の成果につなげられるよう努力していきたいと思います。

 

3病棟看護師長 渡辺 仁美