春日部セントノア病院

川越セントノア病院 総合
トップ
取り組み
施設案内
スタッフ紹介
イベント紹介
入院案内
職員募集
病院新聞
病院の沿革

病院短信

2012年9月

『食事介助』
庭のどこからか聞こえてくる虫の声に秋の気配を感じます。食欲の秋ということで患者さんの食事についてお話したいと思います。
認知症高齢者の患者さんは、認知症の進行具合にもよりますが健康を維持するために必要な量の食事を自分でバランス良く摂取することが困難です。食事が十分に摂れないことが原因となって体調を崩すと病状にも悪循環を及ぼす可能性があります。また、長期入院している患者さんの中には嚥下障害を併発している患者さんも少なくありません。嚥下障害の原因については、@ 疾患によるもの A 向精神薬の副作用 B 欠損歯や義歯の不適合など口腔機能の低下 C 早食いや早呑みなどの不適切な摂取行動 など多岐にわたっています。食べようとしない時は、まずは原因を探ることが重要です。
認知症により食事が摂れなくなってしまう場合の援助方法として
1、食べ方が解らない・忘れる→食べるのを見守り、やってみせる。
2、食べ物で遊んでしまう・こぼしてしまう→適切な手助けをする。スプーン・ストローなどに変えてみる。
3、食べられる物と食べられない物との区別ができない→食べられない物は置かない。
4、自分で飲食しない→好物(スポーツドリンク・コーヒー・紅茶など)を取り入れながら飲食を促していく。
5、むせ込みがある・誤嚥しやすい→合わない、ゆるくなった入れ歯は外す。トロミを付け食事形態を変えて全介助する。
当院の食事形態は、主食(米飯・全粥・全粥ミキサー・パン粥・パン粥ミキサー)と副食(軟菜・軟菜一口大・軟菜きざみ・五分菜・五分菜きざみ・ミキサー食)となっています。この他に、食事の全量摂取が難しくなってきている患者さんに対しては、量が少なくてもカロリーの高い栄養補助食品を併用し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた食事形態を検討し召し上がって頂いています。食事形態の変更は、病状の悪化を示していることが多いです。一日水分摂取量が不足している場合は脱水予防目的で点滴をすることもあります。
3病棟は現在56名の患者さんが入院されています。その中の20名が食事全介助、6名が一部介助の状況です。昼食の食事介助はスタッフ10〜13名で行っていますが、朝食と夕食は6名(夜勤者4名、早番2名、遅番2名)で頑張っています。正直てんてこまいですが、食べ物を口に運び咀嚼して味わうという行為は、たとえ認知症の進行が高度になって味覚や臭覚にまで障害が及んでも、何物にも代えがたい喜びや満足感をもたらしてくれます。だから頑張れるのだと思います。患者さんが少しでも長く食べる喜びを持ち続けられるよう今後も工夫と検討を重ねていきたいと思います。
まだまだ日差しは厳しそうですが、皆さんも体調に気を付けておいしい食事をお楽しみ下さい。

3病棟看護師長 渡辺 仁美