春日部セントノア病院

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2013年10月

『虹』
今年の夏は連日猛暑日の新記録達成や最高気温更新など過酷な天候が続いた。さらに竜巻や大雨・洪水など追い打ちをかけるように日本各地に被害をもたらし、このまま温暖化の気象異常が続くとどうなるだろうと不安がつのった。体はだるく疲れやすくなり、やらなければならない仕事が山積みになっているのについ先延ばししてしまう。やる気にならないのは年だから仕方がないと言い訳してしまう。このような厳しい気象状況の中でもひとつとても嬉しい事があった。夏休みを取って沖縄に行った時の事。
9月12日朝6時45分、ホテルの窓のカーテンを開けると大きな虹が目の前に現れて、思わす歓声を上げた。十階の部屋のベランダに出てみると、虹はホテルの庭の芝生から立ち上がって大きな弧を描いて海の近くの草原に脚を下している。赤・オレンジ・黄・緑・青・藍・紫の七色がくっきり見え、その外側に少し色が薄いがもう一つの虹が弧を描いている。子供の頃から虹はいつも高く空に架かっていて、それは手に届かない所にあった。また遠くのサトウキビ畑から虹が立ち上がっているのを見ると「虹の脚の所へ行ってみたい、虹の中に入ってみたい」と願った。でもサトウキビ畑に行くと消えてしまうのではないかと恐れてもいた。しかし、いま60年ぶりに私の手の届く所に虹がある。大きく完全な形の、とりわけ鮮やかな虹がある。幸せで、興奮して頭がぼおっとして立って見ていた。10分くらい経っただろうか…副虹が薄くなり、芝生から立っていた七色の柱が消え始めた。そして7時には少し離れた空に架かるいつもの虹になった。
一瞬の短い時間であったが、虹は子供の頃の憧れや夢を思い出し元気をくれたので、また前に進んで行こう。

医師 佐々木 昭子